おっかなびっくり海外ツーリング

海外でツーリングしてみたい!バイク初級者の50代が大それた夢に挑戦します。

英国ツーリングでの洗濯

洗濯は長期旅行の課題

長期の旅行で問題になるのは衣服の洗濯です。

日本だと、宿泊先ホテルにコインランドリーがあればそこでできるでしょうし、人口の多い街ならコインランドリー専門のショップが散見されるので、特に不安を覚えません。

90年代後半に、研修のため英国に3ヶ月長期滞在したことがありますが、いわゆる「旅」ではなかったので、宿泊先のウィークリーマンションのすぐ目の前にコインランドリーがありましたし、よく覚えていないのですが、それほど洗濯に苦労したことはありませんでした。

今回の旅では、どうなるのか、出たとこ勝負で臨んだのですが、まあまあ苦労しましたので、私個人の体験をここに記したいと思います。

一般論を語れるほどの経験はないので、あくまでも一例としてご覧ください。

オススメは町のService Washing

Service Washingとは

Service Washingとは、町のクリーニング店で、雑多な洗濯ものをまるっとお渡しして、目方で料金が決まり、出来上がりは簡単に畳んで袋に入れて返してくれるというサービスです。Washed, Dried and Foldedといった表示がされているかもしれません。

これ、日本では見かけないサービスですよね。

洗濯を頼んで、畳んで返してくれるなんて、高級ホテルとかにあるバチクソ高いサービスかよ!と思うかもしれませんが、これが大変リーズナブル。

私たちのようなツーリストなら£10~20で考えておけばよいようです。

最初はService Washingのことを知らなくて、日本にあるようなランドリーマシンがいくつか置いてあるコインランドリー店で洗濯しようと思い、LondonのEuston駅周辺でGoogleマップの写真を頼りに、ランドリーマシンがあるランドリーを探しました。

しかし、現金を持っていなかっためにランドリーが使えず、尻に火がついたので、Edinburghまでの寝台特急に乗っている間、必死にEdinburghのクリーニング店について調べ、Googleマップの口コミを読んでいると、どうやらツーリストが洗濯物をまるっとお願いできるサービスがあるらしいとのことで、セルフのランドリーマシンがない普通のクリーニング店に行くことにしたのです。

Service Washingのメリット

一言でいうと、「時短」です。

コインランドリーだと、マシンにべったり張り付いて待つとか(海外で地元のヒトが使うような店はマジで盗みがある場合も)、ロックがかけられるタイプであっても、終わる頃までに戻ってドライヤーにぶっこんで、また終わる頃に戻るとか、忙しい旅の途中で洗濯に拘束される時間は結構ばかになりません。

街なかのコインランドリーなら営業時間が日中のみということも多く、貴重な昼の時間が取られますし、ホテルのコインランドリーやランドリーマシン付きの部屋であっても、夜疲れて眠い思いをして洗濯することになるので、洗濯を丸投げできるのは大変ありがたいサービスです。

Service Washingは、だいたい3時間程度でやってくれますし、別に出来上がり時間に取りに行かなくても、お店の営業時間内に取りに行けば良いのですから、時間の自由度が高いです。

また、お店によってはExpressコースを設定しているところもあって、2時間ぐらいでやっていただけることも。

2時間とかなら、ランチを食べたり、近くを観光しているうちにあっという間に経過しますから、やろうと思えば移動日でも、途中に組み入れることが可能なのです。

私の場合は、連泊する中日の朝に持っていき、1日周辺をツーリングして、夕方戻って来るときに回収するという使い方だったり、営業時間によっては、午前中に預けて、翌日の朝に回収というパターンもありました。

多少のお金を払ってでも、時間は旅に全振りしたいので、可能な限りService Washingは活用したいですね。

Service Washingのお店の見つけ方

さて、そんな素敵なサービス、どうやって見つけるのでしょう?

Googleマップで、自分いる地域を表示した状態で、laundryやlaundretteで検索すると、町のクリーニング屋さんやコインランドリーがマッピングされます。

それぞれ写真や説明書き、場合によってはストリートビューを見て、どんなところか推察して当てをつけていきます。

有人店舗のクリーニング屋っぽいところで、公式サイトがあればそれをチェックしたり、また口コミにService Washingについて言及していることもあるので、やっていそうかを確認します。

エジンバラやインバネスなどの大都市では、Service Washingがいたるところにあると思いますが、郊外に出るともう選択肢がほとんどありません。

町に1-2軒、あるいは隣町に行かないとない、といったところです。

需要がないから少ないのかと思いきや、周辺のB&Bやホテルからの依頼もあるのか、実際にお店に行くと、大きな業務用の袋に入った洗濯物が大量にあり、サービス供給側の働き手不足という状況のようです。

Service Washingのデメリット

受付終了リスク

町にいくつもService Washingをやっているお店があるなら、あまり気にすることはないかもしれませんが、小さい町で1-2軒しかないようなところは、上記のように、すぐにキャパオーバーになってしまいます。

なので、開店してすぐ持っていかないと、今日はもう一杯だよと言われて受付停止になることも。

そう、日本と違って、無理して売上を増やそうなんていう考えはないのです。自分が普通にやってこなせる分しかお仕事をしないのです。いいですね、そういうワークスタイル。

洗濯物の紛失リスク

預けた洗濯物が稀に失くなるリスクは受け入れる必要があると思います。

預けたものを覚えていて、受け取り直後に確認できて、預けたものがないとなっても、回収できる確率は低いと思います。

Service Washingは、カジュアルなサービスですので、高級ホテルのランドリーみたいに、いちいち伝票に何が何点とか書かなくて良いのが楽で良いのですが、このメリットの裏返しで、稀にタンブラーの中に残ってしまい、次の洗濯物に紛れてしまった、ということもあり得るのです。

紛失に気づいてお店のヒトに言ったとしても、誰かの洗濯物に入って回収されてしまうと、取り戻すことは困難です。

実際、私が受け取った洗濯物の中に、見慣れない枕カバーが入っていたことがありました。

場所によっては二度と来ることはないお店だと、返却したくても返却できませんが、そのケースでは、偶然にもエジンバラのお店だったので、帰国時に戻ることになっていて、お店のポストにメモといっしょに入れておきましたが、元の持ち主のところまで戻ったかは不明です。

実際に使ったService Washing

Raeburn Laundry Room (Edinburgh)

スコットランド首都のEdinburgh中心地に近いところ、レイバーン・プレイス通りにあるクリーニング店です。

マップを見た感じ、Edinburgh Waverley駅から近いと思って、キャリーカートを引きずって歩きましたが、石畳と段差が多く、30分以上かかってしまったので、Uberでタクシーを呼ぶべきでした。

開店までは目の前のCosta Coffeeで待機し、開店と同時に持ち込み、昼過ぎに回収するプランでお願いしまして、Londonでできなかった洗濯が無事にできました。

場所柄、料金は£20と高めですが、キャッシュレス対応でGood!背に腹は代えられない状況だったので大変助かりました。

出来上がった私自身の洗濯物は問題ありませんでしたが、どこかの宿からの持ち込みでしょうか、見慣れない枕カバーが1つ余計に入ってました。

再びEdinburghに戻って来る予定でしたので、最終日にポストにメモと一緒に入れておきました。

持ち主まで戻っていると良いのですが...。

Lyndy's Laundry (Strathcarron)

スコットランド北西部、難所で有名なApplecross峠の近くの小さな集落、Strathcarronに滞在したときにお世話になったService Washingです。

名前からしてLyndyさん個人で営業されているようで、お店のような構えはありません。

本当にここかな?という門に近づくと、クマのような超大型犬2匹が、ズドドドーっと突進してきて(高い柵があるので大丈夫ですが)、吠え散らかすので、犬がキライなヒトは厳しいかもです。

私は実家でちっこい犬を飼っていたことがあり、その子は誰か来ると身体に似合わない音量で吠えまくっていたので、慣れっこです。

ただ、この家の子たちは物理的な大きさが迫力ありすぎるので圧倒されましたが!

インターフォンのボタンを押すものの、ワンコたちの鳴き声が充分過ぎる呼び鈴になっていて、ご主人のLyndyさん?が奥から登場。

お値段が£8.5と格安なのですが、お支払いは現金のみということで、現金がないと相談したところ、隣のLochcarronの集落に行けばATMあるよとのこと。

この後Lochcarronに行ったものの、ATMは故障していて、目の前のコンビニ内のポストオフィスに相談してなんとか£10を捻出。

やはり現金は必要だったというお話でした。

参考:Ullapool Laundry Services (Ullapool)

スコットランド北部の港町、Ullapoolのクリーニング店です。

ここは評判が良さそうなのですが、キャパオーバーでお願いすることが出来ませんでした。なので「参考」としています。

9時開店のところ、11時過ぎに行ったのが遅かったかもしれません。残念。

料金は7kgまで£12だそうです。

他の洗濯方法

今回私はService Washingだけを使ったので、以下の手段では実施しませんでしたが、こういった選択肢もあるということで記載したいと思います。なお高級ホテルにあるようなランドリーサービスは現実的でないので除外しています。

コインランドリー専門店

英国ではGoogleマップでコインランドリー(Laundrette)を探しましたが、人口の多い町にしかないようですね。

ロンドンのEuston駅の近くで2軒覗いてみたのですが、設置されたマシンがコインのみだったり、タッチ部分が故障していたりと、キャッシュレスでは使えなかったので、諦めました。

しかし今になって思えば、セルフのコインランドリーマシンが置いてある店でも、Service Washingをお願いできる店もあるようなので、詰めが足りなかったと思います。

Golden Laundrette

やや薄暗くて、ロンドンらしく、清潔感があまりない店内で、故障しているマシンも散見され、キャッシュレスが使えるかと思いきや、キャッシュレスは故障中とのことで、使えませんでした。

右下にピンク色の紙で「out of order」という表示でがっかり。

店の奥にご主人らしきヒトがいたのですが、この時点ではランドリーサービスを知らなかったので、もしかしたらお願いできたかもしれません。

Kings Launderette

Golden Laundretteの次に覗いたのがここ。こちらのほうが小綺麗な感じがしましたが、全台コインのみだったので諦めました。

しかし、Googleマップの写真を見るとService Washingもやっているようなので、空きぐらいによっては依頼できたかもしれません。惜しい。

自販機型コインランドリー

英国には、日本のような清潔なコインランドリーがないなーと嘆いていたところ、自販機大国日本のお株を奪うようなマシンを見かけました。

これは、"Revolution Laundry"というブランドの自販機型コインランドリーで、現在はWash.MEというブランドになっているようです。

www.wash-megroup.com

私がこのマシンを初めて見かけたのは、写真のFort Augustusというネス湖の西端の町で、ガソリンスタンドに併設されているマシンで、当然キャッシュレスです。

その時点では、Service Washingのファンになっていたので使いませんでしたが、その後も時々道路脇で見かけました。

設置場所はWash.MEのサイトで検索できるようです。

このブランド、欧州一帯に展開しているようで、欧州各国でも使えそうですね。

まあ、難点は、ドラムの数が少ないので、空いているとは限らないのと、ドラムサイズが大きすぎて割高に感じる、というところでしょうか。Googleマップの口コミによると自動で投入される洗剤の臭いも強いみたいです。

そうはいっても、ツーリストにとってはありがたいサービスに違いないので、活用できる場面があるかもしれません。

ランドリーマシン付きの部屋

貸アパート、コテージ、コンドミニアム風の宿なら、部屋にランドリーマシンが設置されている物件もあるでしょう。

実際Booking.comで洗濯機付きの条件で検索すると貸アパートとしてヒットします。

ただ、当然に大きい部屋になるでしょうから、宿泊費が高くなる傾向があると思います。

それでも自室でごろごろしながら洗濯できるのはメリットですね。

大抵は家庭用のマシンが置いてあると思うので、好きな洗剤を使って洗濯できるとか、仕上がりを自分で確認できるとか、思い通りの洗濯ができるでしょう。

宿泊施設共用のランドリーマシン

日本のビジネスホテルにあるような、共用のコインランドリーマシンが置かれているタイプのことです。

英国の宿泊施設で、ランドリーマシンが共用になっているホテル等に泊まったことがないので、こういったタイプの物件があるか不明ですが、実際あるのかな?

手洗い&部屋干し

究極は手洗い&部屋干しですね。

ゲストハウスなど、部屋によっては洗面所のシンクがA4サイズぐらいしかないところもあるので、洗濯スペースがあるかは要確認です。

洗剤は一応持っていったのですが、手洗いなら普通の石鹸やボディソープで充分だと思います。どうしても普通の洗剤を使うなら、近くの日用品店でいくらでも手に入ると思うので、次回は洗剤は持っていかないつもりです。

乾燥については、確かに比較的カラッとした空気なので、まあまあ乾きますが、まあ知れているのと、綿など、素材によっては乾きが弱いです。

部屋にヒーター設備はありますが、普通はセントラルヒーティングで、夏の間は稼働していないので、乾燥用途では使えません。

一度だけ、Fort WilliamのBLACK SHEEP BUNKHOUSEというホステルで、共用の乾燥室がある宿がありました。ここはBen Nevisという英国で一番高い山の登山口に近いので、アウトドアウェアなどを干す目的でこういった部屋があるのだと思います。

これはちょっと特殊事例でしょうね。もちろん、他人が見て困惑するようなものでなければ干せると思いますが。

まとめ

英国ツーリングでの洗濯は以下のように考えています。

  • 現金は少額でよいから持っておこう(例:£50)
  • 町のクリーニング店のService Washingを活用しよう
  • クリーニング店には朝イチで行こう
  • ランドリーマシン付の部屋に泊まるもあり
  • 欧州ではWash.MEというサービスもワンチャン使えるかも

長期の旅行において、洗濯は面倒ですが避けて通れないタスクなので、なるべく手間暇をかけずに済ませたいですね。